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2017/01/20

実検するおじさん

【レビュー】カルボテノーレはクリアな中高音で使いやすい

中音域のクリアさとキレが良く、使いやすいイヤホンです。


2016年12月現在では、このカルボテノーレは実売3000~4000円程度と低価格帯において非常に評価が高く、コスパが高いとされている商品です。

正式名称はZH-DX200-CT CARBO TENOREといいます。今更ながら購入しましたので、紹介したいと思います。

追記 ZB-03を購入しレビューしました!
   ZB-03とカルボテノーレを徹底比較するを書きました!
   カルボメッツォを購入しレビューしました!

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レビューに関する決め事はこちら


〇無理矢理一言雑感


音の傾向、価格、音量の取りやすさ、サイズや取り回しが『使い倒しやすい』


〇ZH-DX200-CT カルボテノーレとは


 実売3000~4000円程度で『良く分かんないけど、良いの教えてください』という人に、とりあえずお勧めしとけばよいだろ!みたいな立ち位置にいるのがこのカルボテノーレです。2016年10月頃、クリップ付きの白色がクリップ分値上がりして発売され、黒はディスコンになったっぽく、在庫もなくなってゆきました。しかし、11月から在庫が復活してきましたので、購入してみました。

ちなみに、ZERO AUDIOは共和ハーモネットという日本メーカのイヤホン専門ブランドです。電線類が主な事業です。カルボテノーレはZERO AUDIOの中でも低価格域に位置します。というか、2010年に新規参入して、いきなり定価5000円という普及価格帯に商品をぶっこんで来れる開発力・製造力に感服しますね。

 同じシリーズで、上位・下位ではなく、味付け違いとしてZH-DX210-CBカルボバッソというのもあります。試聴程度ですが、後でコメントします。


〇開封します(`・ω・´)



 これでもか!っていうぐらい部品点数を減らすパッケージングになっており、それで商品をロックする構造になっています。これ考えた人すごいな。感心するわ。
 このほかに、イヤーピースがS・Lと付属しています。イヤーピースのLは結構大きいです。私はMで使用しています。
 実物を初めて見た時の印象は『小さい!』でした。小さいですが安っぽい感じはせず、むしろ質感は良い方だと思います。


〇レビュー

今回取り上げるのはこちら。価格などはリンク先まで。
■全体の印象

 不自然さがない程度のドンシャリ系。というより、重低音と超高音はバッサリカットしつつ、全域でクリアさを実現している重低音と超高音は妥協した結果、全体のバランスと質が得られたイメージ。基本的に過度な味付けはしないタイプで、音のキレや明瞭さでノリを表現するタイプ。刺激が強い系に属するが、ニュートラルより少し強い程度。音量は取りやすい。(iPod touch使用)


■各音域の印象

 ベースの高音側やバスドラのアタックが明瞭で量も多め。一方、重低音は控えめで深く響く感じは無い。ベース&バスドラのアタックのキレで勢いを出す印象。

 スネアやタムのアタックが明瞭。ギターやピアノも鮮やかに聴こえ、前に出てくるのを感じる。ボーカルも明瞭でクリアで、音の輪郭が明確な印象であり、柔らかさや温かさは控えめ。ギターは荒いディストーションから滑らかなオーバードライブまで表現する。この辺りの音域が、このイヤホンの得意分野

 シンバルのような金属音(高音)は必要量が出ており、ほとんどの場合満足だろう。しかし超高音に向かってきつめに減衰しているようだ。強いアタックは強く聴こえるが、そこから時間経過で減衰すると、その減衰分以上に減衰して出力されているイメージで、シンバルのサスティーンが短いような印象を受ける。よって派手なシンバルや強い金属音の再生を求める人には物足りないかも

 トランペットやサックスはクリアで金属的な表現で、響きは少ない。やや細いという捉え方もできる。こちらも繊細な表現をし、暖かさは控えめ。
 バイオリンなどは響きは控えでやや細いが、ザリッとした成分が出て勢いがある。

 リズム隊のアタック、ギター、ピアノ、ボーカルのクリアさを重視する人に良い。

大雑把な聴こえ方は
ボーカル>スネア≒ギター&ピアノ>バスドラ&ベース高音側>シンバル高音側>ベース低音側
シンバル低音側をバスドラより大きいとするか小さいとするかは悩む。


■その他聴こえ方

 ソースの粗は分かりにくい方だ。超高音が控えめなので、圧縮音源やポータブル機で気になりやすい超高音の歪みが気になりにくいのが理由と思われる。また、音量も稼ぎやすいので、よりポータブル機やスマホに適する。
 分解能も悪くないが、いろいろな音が鳴っているような部分を大きな音で再生すると、やや音がつぶれたり歪んだりするのを感じる。ほとんどの場合は問題にならない。中高音が明瞭に出ているが、使っていて聴き疲れる感じが少ない。装着感の良さも〇


■お勧めできる人
 
 多くの人におすすめできる。超不得意な分野も少なそうで、ロックや打ち込み系に合う。派手目なピアノや弦楽器(バイオリン、クラシックギター等)も悪くないので、クラシック好きも試す価値はあると思う。ただし、オーケストラの演奏などを聴く場合、鮮やかさや表現は悪くないのだが、やや線が細く、響きが足りなくて物足りなく感じるかもしれない。


■お勧めできない人
 
 アタック感は控えめで響きを重視する人は合わないかも。過度な味付けはしないタイプなので、重低音重視の人や、高音重視の人、もっとドンシャリ傾向が好きな人は、それぞれの領域で物足りなく感じるかも。高音は出ているが、他メーカで見られる刺激的な高音~超高音から比べれば控えめなので、そのあたりの好みにより評価が変わる。
 普段から低音が控えめな音源が多い人には、やや腰高だったり、厚みが無いように感じるかもしれない。


■雑感

 低音が出ていないという評価を出している人もいますが、フラット以上に低音が出ている。たしかに重低音は控えめ。中高音のクリアさと不得意分野の少なさが高評価。ただし、明確な好みがあればほかの選択肢になる。
 ボーカル域に注目して音楽を聴きたい場合、この価格帯ならば優良な選択肢だろう。『ボーカル域は不要!』なんて人は少ないと思うので、好みが分からない人は、このイヤホンから踏み込んで、もう少し重低音とか、もう少し柔らかい方向性を、というように、自分の好みを模索するのも良いだろう。
 購入直後はケーブルにクセが付いていたが、しばらくしてクセが取れた。細いながらクセが付きにくく、コシがある感じ。さすがは電線メーカ!?

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〇ZH-DX210-CBカルボバッソとの比較


試聴程度の比較になります。
カルボバッソは、重低音がしっかり出ており、ボーカルぐらいの音域から減衰し始めて、そこから上が落ちていく(重低音から比べると弱い)ような周波数特性。重低音が強くてベースが小さなライブハウスで響き渡るような感じが得られる。
 カルボテノーレと比較してしまうと、カルボテノーレが明るく、高音域が明瞭なので、カルボバッソでは、どうしてもエッジの効いたギターやスネアのアタック音が丸まって聴こえる。
 ただ、カルボバッソ単品で聴くと、それなりに高音(ボーカルぐらいまで)が出ているように聴こえ、もっとパワーを!もっと音圧を!と思う方には、カルボバッソが合うかも。


〇ZERO AUDIO カルボテノーレとZB-03の比較


 ZB-03単品のレビューはこちら

※追記 2017.03.08 ZERO AUDIO ZB-03とカルボテノーレを徹底比較するを書きました!

比較するのはこちら。

 ZB-03の方がカルボテノーレより低音は一段も二段も低いところまで、量感をもって鳴らす。低音の力強さ、高音の強さにより、ZB-03の方が聴き疲れしやすい可能性がある。

 カルボテノーレの方が乾いてクリアで透明感のある中低音~中高音を鳴らす。ZB-03はやや温かみがあり、中低音と相まって響きがある表現をする。スネアあたりの音域で差が大きい。

 高音域となるエッジの効いたギターのディストーションでは、ZB-03の方が細かな表現までこなして明瞭で、カルボテノーレのような高音域での潰れは少ない。また、シンバル等もZB-03の方が強く、より高い音を出す。

 確かに、高音域~超高音と重低音はZB-03の方が出ているのだが、中高音はカルボテノーレの方がクリアである。クリアだから良いかと言うと微妙で、トランペットなどの表現で差を感じる。ミュートをつけたトランペットなどは、カルボテノーレは細くなりがちだが、ZB-03は温かみや響きを伴って良い。また、カルボテノーレは会場のエコーなどは弱いか大雑把な表現だが、ZB-03はそのような弱い音も表現する。このあたりがトランペットなどの温かみや響きの差に影響しているようだ。

〇買い物かごの中身の評価


大雑把なお買い得度を評価する指標です。基準はこちらから。

お買い得度 ☆☆☆★★
使い勝手  ☆☆☆☆★
お勧め度
  一般  ☆☆☆☆★
  趣味人 ☆☆☆★★

コメント
 お買い得度は3500円購入時で判定。小型でケーブルにクセが付きにくく、音量も稼ぎやすく、どちらかというと粗を隠すタイプなので使い勝手は高めに☆4つ。英語のリスニングにも適する点が高評価。
 日本メーカである安心感と、入手性も良いことから、一般へのお勧めを高めに付けたいと考えました。重低音は昨今の流行から比べて控えめという点さえ分かっておけば、ボーカル周辺の見通しの良さは受け入れられやすいだろうと考えて4つ。趣味人については、この価格帯で、これぐらいのボーカルのクリアさがあるイヤホンは少ないことを高めに評価するが、超高音と重低音がバッサリカットされてタイトである点を減点して☆3つかなと。

 ちなみに、ボーカル域のクリアさで英語のリスニングにも適しています(別記事)

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